【産業医解説】~会社のメンタル対応は精神科医師が良いか?~<産業医 工藤知紀>
こんにちは!千葉くどう産業医事務所株式会社 産業医の工藤です。
心機一転年始からはがんばるぞ!という人も多いかもしれませんが、力みすぎると燃え尽きたり疲れたりしてしまいます。突っ走りすぎているな、と感じたら一度深呼吸し20秒目をつむって瞑想してみましょう。
さて、今回は「会社のメンタル対応は精神科医師が良いか」についてです。
精神科医師がいいかどうかは人による!
結論から申し上げますと、
「精神科医であることが良い方向に働くかどうかは、医師次第」です。
結局のところ、個々の考え方や姿勢が重要になります。
前回お話ししましたように、「産業医」と「臨床医」では、必要とされるマインドが全く異なります。この2つの視点をうまく融合できる医師であれば、臨床での経験が大きな強みとなります。
精神科医であれば、各疾患に対する理解が深く、症状を予測しやすいだけでなく、処方薬の副作用についても即座に知識として活用できるでしょう。
産業医として最も重要なのは、これらの知識をどのように活かすかです。たとえば、「この病気では働けるはずがない」と臨床的な視点をそのまま押し通す医師と、「●●の症状を抑えるために■■という薬を使う可能性が高いので、運転は避けるべきだが、その他の作業は問題なさそうだ」と柔軟に判断する医師では、対応が大きく異なるのは想像に難くないでしょう。
では、専門外の疾患を抱える社員に対応する場合、産業医はどうすべきでしょうか? 答えとしては、「診療情報提供依頼書」を使用して主治医に情報を問い合わせることです。産業医が医師であることの最大の強みは、主治医と対等に意見交換できる点にあると考えています。
私は臨床で専門科を持たない産業医ですが、薬の副作用や症状、治療の見通しなどについて、診療 情報提供依頼書を通じて問い合わせることが多々あります。こうしたプロセスを通じて、より適切 な判断を行うよう努めています。少しでも産業医選びの参考になれば幸いです。
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