【弁護士解説】~弁護士業界の実情-その① 弁護士になるまでの道のり~<よつば総合法律事務所 弁護士 村岡つばさ>
よつば総合法律事務所の村岡です。
旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。
飽きずに、今年もお付き合いいただけますと幸いです。
少し趣きを変え、今回からは「弁護士業界の実情」についてお話します。
初回は、弁護士になるまでの道のり-司法試験の制度についてです。
ここ15年ほどで、色々と制度が変わりました。
1 旧司法試験時代
2011年までは、「旧司法試験」という制度でした。
この頃は、①司法試験に合格後、②研修(司法修習)に行き、③研修終了時の最終試験(二回試験)に合格すれば、弁護士になることができました。
①の司法試験を受けるための「受験資格」はなく、誰でも試験を受けることができました。
なお、旧司法試験の合格率は非常に低く、概ね1~3%でした。
2 新司法試験時代
2006年からは、「新司法試験」という制度が始まりました。2006~2011年までは、新旧の両試験が併存しており、どちらを受験するか、選ぶことができました。
旧司法試験との一番の違いは、「受験するための資格」が設けられたことです。
新司法試験を受けるためには、①法科大学院(ロースクール)を修了するか、②「予備試験」という試験に合格する必要があります。
①は2~3年間在学することとなるため、経済的な面を含めて、負担は相応に大きいです。それなりに難しい入学試験もあり、比較的留年率も高いです。なお、2023年から制度が若干変わり、法科大学院の最終学年者は、在学中に司法試験を受験できることとなりました。
②の試験は非常に難しく、3~4%が合格率です。歪な気しかしませんが、本番である新司法試験の合格率よりも全然低かったりします。
その他、受験回数の制限が設けられたり、その回数も変更されたり、ロースクールに進学するためによくわからない試験(適正試験)を受けさせられたり、その試験が廃止されたり…と、制度がコロコロ変わっています。受験生側からすると、結構振り回されました…。
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