【産業医解説】~メンタル不調は“静かに進行”する。ストレスチェックを有効活用しましょう~<産業医 工藤知紀>
こんにちは!千葉くどう産業医事務所株式会社 産業医の工藤です。
6月は梅雨に入り、気圧や湿度の影響で体調を崩しやすい季節ですね。また、新年度から約2か月が経ち、仕事や職場環境に適応しきれずメンタル面で不調をきたす人が増えてくる時期でもあります。
今回は、メンタルヘルス対策の基本ともいえる「ストレスチェック」の活用方法についてお話しします。
ストレスチェックの目的、覚えていますか?
ストレスチェックは、労働安全衛生法に基づき、50人以上の事業場で年1回の実施が義務付けられている制度です。(なお令和8年1月1日より50人未満の事業場もストレスチェック義務化となります。)
目的は単なる「チェック」ではありません。
✅社員自身がストレス状態を自覚する
✅組織全体の職場環境の改善に活かす
✅高ストレス者への早期対応を行う
つまり、“個人”と“組織”両方のケアができる貴重な機会なのです。
ストレスチェックを「使いこなす」ための3つの視点
①結果は社員に“返す”だけでなく“活かす”
高ストレス者には、希望があれば面接指導を案内し、放置せずに専門的対応へつなげる仕組みが重要です。
②集団分析は“職場環境改善”の材料に
部署ごとのストレス傾向を分析すれば、上司と部下の関係性や業務負担の偏りなどが“見える化“されます。
③職場全体で“対話する”機会を設ける
数値だけではなく、「どうしてストレスが高くなっているのか?」を話し合える場づくりが効果的です。
産業医の活用ポイント
産業医は、
・高ストレス者の面接指導の実施
・集団分析を踏まえた環境改善の助言
・メンタルヘルス研修や個別相談の実施
など、企業に合わせた柔軟な対応が可能です。
「どう活かせばいいか分からない」「忙しくて形だけになっている」とお悩みのご担当者様も、まずは一度ご相談ください。
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