2026.02.05|
人事労務情報
令和8年7月から障害者の法定雇用率引き上げへ
令和8年7月1日から、民間企業の法定障害者雇用率が引き上げられます。
企業にとっては、採用計画・人員計画の見直しが必要となる重要な制度改正です。
法定雇用率の変更内容とは
変更後は下記の通りとなります。
| 区分 | 現行 | 令和8年7月1日以降 |
| 民間企業の法定雇用率 | 2.5% | 2.7% |
| 対象事業主の範囲 | 40.0人以上 | 37.5人以上 |
対象となる事業主とは(37.5人の算出方法)
常用労働者(週30時間以上勤務)の人数に、20時間以上30時間未満の短時間労働者(0.5人として換算)の人数を加えて37.5人以上になった場合対象となります。
障害者雇用における障害者数の人数カウントについて
<身体障害者>
| 週所定労働時間 | 通常 | 重度 ※ |
| 30時間以上 | 1.0人 | 2.0人 |
| 20~30時間未満 | 0.5人 | 1.0人 |
※重度身体障害者=身体障害者手帳「1級・2級」等
<知的障害者>
| 週所定労働時間 | 通常 | 重度 ※ |
| 30時間以上 | 1.0人 | 2.0人 |
| 20~30時間未満 | 0.5人 | 1.0人 |
※重度知的障害者=療育手帳A判定等
<精神障害者 ※>
精神障害者は、身体・知的障害者と少し違いがあり、週10~20時間でもカウント対象になる点が大きな特徴です。
| 週所定労働時間 | カウント |
| 30時間以上 | 1.0人 |
| 20~30時間未満 | 0.5人 |
| 10~20時間未満 | 0.5人(※特例) |
※精神障害者保健福祉手帳の所持等が必要です。
雇用する必要がある障害者の人数の計算方法は
(常用労働者数+短時間労働者数×0.5)×障害者雇用率(2.7%)
により算出され、小数点以下を切捨てした人数となります。
企業への影響は
法定雇用率が2.7%に引き上げられることで、次のような影響が想定されます。
・法定雇用率が上がると、採用すべき障害者雇用人数が増えます。
例えば、従業員75人の企業では
2.5% → 1.8人 必要人数1人
2.7% → 2.0人 必要人数 2人
となり、今回の変更によりこれまで「ギリギリ達成」していた企業が、未達成となる可能性があり、必要人数の引き上げが必要となります。
対象事業主の義務とは
・毎年6月1日時点での障害者雇用状況のハローワークへの報告
・障害者の雇用促進と継続を図るための「障害者雇用推進者」の選任(努力義務)
企業の対応として、雇用率および不足人数を把握し、中長期的な採用計画(新卒・中途・定着支援)や業務の切り出し・職域開発の検討を行い、テレワーク・短時間勤務等の柔軟な働き方の活用や定着支援体制(上司・現場によるフォロー)の構築など働きやすい環境の整備が求められます。