2026.03.05|
人事労務情報
働き方改革関連法施行後5年の総点検調査結果が公表、労働時間規制の見直し論議が本格化
厚生労働省は、働き方改革関連法施行後5年の総点検に関する調査結果を公表しました。労働者3,000人へのアンケートと、企業327社・労働者97人へのヒアリングをもとに、現行制度の運用実態と課題が明らかになっています。
労働者の労働時間に対する意識では、「このままでいい」が59.5%と過半数を占める一方、「減らしたい」が30.0%、「増やしたい」が10.5%となりました。増やしたい理由としては「たくさん稼ぎたい(残業代を含む)」が41.6%、「所定労働時間外の労働分の収入がないと家計が厳しい」が15.6%と、収入面での要望が示されています。


(出典:働き方改革関連法施行後5年の総点検概要 厚生労働省)
妥当と考える月間時間外労働時間については、20時間以下とする回答が累計で65.6%、45時間以下では93.0%に達しました。
企業ヒアリングでは、327社のうち53社が労働時間を「増やしたい」と回答し、このうち25社は月45時間・年6回を超える範囲内での増加を、17社は上限規制を超える増加を希望しています。増やしたい理由は業務の性質が29社、受注確保が9社、労働者の希望が9社、人手不足が7社でした。一方、「現状のままがいい」は201社、「減らしたい」は73社となっています。
調査対象は建設業74社、運輸業・郵便業72社、製造業48社、宿泊業・飲食サービス業43社、医療・福祉41社、卸売業・小売業42社など、様々な業種にわたります。
副業・兼業については、労働者の11.4%が実施しており、割増賃金の支払い状況は「すべて払われている」が54.9%、「全く払われていない」が8.9%、「分からない」が14.7%でした。
厚生労働省は本調査結果を踏まえ、労働市場改革分科会および労働政策審議会において、労働基準関係法制について議論を行う予定です。
出典:厚生労働省「「働き方改革関連法施行後5年の総点検」の調査結果を公表します」(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000073981_00060.html)