「令和3年度個別労働紛争解決制度の施行状況」が公表されました

個別労働紛争解決制度

「個別労働紛争解決制度」とは、労働条件や職場環境等をめぐる紛争を未然に防ぎ、早期解決を図る制度になります。制度には、「総合労働相談」「労働局長による助言・指導」「紛争調整委員会によるあっせん」の3つの方法があります。

出所:厚生労働省 報道発表資料(令和4年7月1日)より

総合労働相談件数

個別労働紛争解決制度の内、相談件数からして主にその役割を担っている「総合労働相談」制度について集計結果を確認していきます。

総合労働相談は、①法制度の問い合わせ、②労働基準法等の疑いのあるもの、③民事上の個別労働紛争相談に分類されます。

簡単にいうと、①は法制度の内容を教えて欲しいといった内容、②は会社が法令違反をしているので取締ってほしいといった内容、③は会社と個人のトラブルについてどうすべきかといった内容のようなイメージですが、結果は下表のとおりとなっています。

出所:厚生労働省 報道発表資料(令和4年7月1日)より

総合労働相談件数は前年比で減少していますが、高い水準で推移しています。民事上の個別労働紛争相談件数は過去最多の件数となり、労使間の紛争は依然、増加傾向にあります。

民事上の個別労働紛争の内容

民事上の個別労働紛争の内訳については、内容別に下表のとおりとなっています。

出所:厚生労働省 報道発表資料(令和4年7月1日)より

※「いじめ・嫌がらせ」について、労働施策総合推進法が適用されるパワーハラスメントに関する相談件数は、令和2年度より計上対象外となっています。
参考:令和2年度=18,363件、令和3年度=23,366件

「いじめ・嫌がらせ」についての相談は10年連続でトップ及び最多数を更新しており、最も関心が高い項目となっています。会社としては対処又は予防策に注力する必要があります。

「解雇」、「労働条件の引き下げ」、「退職勧奨」については、新型コロナウィルス感染症の影響もあってか、過去2年度は増加傾向にありましたが、令和3年度は減少に転じ、一定の水準に落ち着いています。

まとめ

 労使間のトラブルは何気ない言動や、認識の相違、手続の不備等から発生することが多々あります。トラブルを未然に防ぐためには、雇用契約書や就業規則等といった書類の整備や、正しい法律の理解等が、非常に高い効果を発揮します。特に近年はハラスメントに関するトラブルや相談が急増しています。

弊社では、労務相談、書類の作成、ハラスメント研修等によりご支援させていただいておりますので、お気軽にご相談ください。

この記事を書いている人 
-Writer-

小山健二

社会保険労務士

【略歴】昭和51年生まれ、東京都出身。駒澤大学文学部社会学科卒業。 専門商社、人材サービス業を経て社会保険労務士法人で勤務し、令和4年にエフピオへ入社。

人事労務のみならず、経営企画、仕入、営業部門での多様な経験から、全体最適の視点で業務遂行を心がけています。事業会社、専門家双方でM&Aプロセス、DD実務経験がある。

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