【弁護士解説】~効果的なハラスメント研修を行うコツ~<よつば総合法律事務所 弁護士 村岡つばさ>
顧問先企業様などから、ハラスメント研修のご依頼をいただくことが多くあります。そこで今回は、効果的なハラスメント研修を行うコツについてお話させていただきます。
一番手っ取り早いのは、外部の専門家(社会保険労務士・弁護士など)に研修講師を担当してもらうことです。ただ、それだと元も子もないので、自社でハラスメント研修を行う際のコツをいくつかピックアップしてみました。
■管理職向けの研修と、一般社員向けの研修を分ける
管理職が注意すべき事項と、一般社員が注意すべき事項はまた違います。むしろ、ハラスメント研修がきっかけで、あれもハラスメント、これもハラスメント…と言われてしまうことは避けたいところです。例えばパワーハラスメント研修であれば、管理職向け、一般社員向けとで、以下のような目的をもって研修を実施するようにしています。
・管理職向け研修→注意指導とハラスメントの境目を示し、過度に注意指導を委縮させないようにすることが大事
・一般社員向け研修→当事者意識を持ってもらうこと、注意指導との線引きを理解してもらうこと(必要な注意指導はハラスメントに当たらないこと)、判断基準を理解してもらうことが大事
■定義は必要…?
たとえばパワーハラスメントは、法律上、「職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害される行為」と定義されています。 …が、意味、よく分からないですよね。
なので、定義はすっ飛ばして、具体例を説明した方が、よほど効果があります。
■お役立ちツール
「あかるい職場応援団」というサイトにて、ハラスメントの研修資料などが公開されており参考になります。自社で研修を実施するのであれば、まずはこちらを参考にするのが良いです。なお、「動画で学ぶハラスメント」というコンテンツがありますが、非常にクオリティが高くお勧めです(イメージがつきやすいです)。
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