【社労士のコラム】アウトプットについて考えてみた (その2.コンピテンシー編)
ちょっと消化不良だった前回に引き続き、アウトプットについての追加記事である。
ちょっとハイカラなカタカナ用語ではありますが、みなさまは、コンピテンシーという単語を知っていますか?
「できる人の行動特性」「できる人のアウトプット」とわたくし津田は表現するようにしています。
アウトプットに関する記事の後半戦では、この”コンピテンシー”について、取り上げてみます。
・会社に求められるものは何ですか?
・チームに求められるものは何ですか?
・あなたが仕事をする際に、大事にしていることは何ですか?
これらを、「仕事ができる人」を想定して、
仕事ができる人は、○○という行動をする、○○をしている、というような「具体的な行動」に落とし込んで、
アウトプットする内容、姿勢を表現してもらいます。
言葉の一般的な意味を表現するのではなく、実際の仕事をしている姿を想定して具体的な行動で表現し、
具体的な行動を共有化していく作業をします。
これらを研修の中で、それぞれの検討し、アウトプットしてもらい、
ディスカッションし、表現する、ということを行うことがあります。(コンピテンシー研修)
・評価制度の一項目にするため、
・仕事理解や業務内容理解のためのツールの一つとして、
・表現することそのものを通じてコミュニケーションをとるための共通言語のひとつとして
コンピテンシーを用いることもあります。
一例をあげると、仕事の中で重要なことは、
「情報共有」であると考えている場合は、
自分の会社における、情報共有とはどんなことかを具体的に記載します。
・次にファイルを使うときに、誰でも検索ができるように、わかりやすいファイル名を付けて、理解しやすい順番でファイルを社内サーバーに保存する
・いつ、だれが、どのように、必要とするのかの情報であるかを明記して、社内チャットに情報をアップする
「情報共有」と一口にいっても、何がその会社にとって情報なのか、何が共有するということなのか、
どういった方法で共有することなのか、具体的に表現されていない場合は、ひとはそれぞれに(勝手に)解釈します。
ここで重要なのは、「情報共有」というタイトルではなく、「情報共有とはこういうことだ」、という具体的な表現のほうにあります。
研修で行う場合は、この具体的な表現のディスカッションに、とにかく時間をかけていきます。
誰でも検索しやすいように~という具体的な行動は、実は、別のコンピテンシーである、
「おもいやり」というコンピテンシーから表現されることもよくあります。
そういった場合は、「情報共有」と「おもいやり」は、結局はこの方(この会社)では、同じ意味・似たような意味をもつ言葉となります。
それぞれが(勝手に)思う、(それぞれで)想像する、情報共有ではなく、具体的な行動に落とし込んで表現することで、
会社が、チームが、大切にする具体的な行動、アウトプットが少しずつ見えてきます。
アウトプットが求められている時代の研修のひとつとして、短い時間で、自分の考えをまとめる、
自分の考えを発表する、聞き手はただ聞くだけではなく質問をする、
そしてその質問に答えることで、さらなるアウトプットを行う、
こんなアウトプットの研修をおこなっています。
人と人が仕事をするからこそ、
短い時間でのコミュニケーションで、
間違いのない、
伝えたいことが確かに伝わっているぞ、
と確認を行うことまでが求められる時代です。
なかなか完璧なコミュニケーションは難しいものですが、
ちょっとした研修だけでも、まとめる、表現する、アウトプットする、という練習はできるものです。
いつか研修の場で、お会いしましょう!
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