】8月もラスト1週間、まだまだ暑いので、油断せず。熱中症対策を万全に!<社会保険労務士 津田千尋>

 まだまだ暑い日が続いています。日中の暑い時間を避けるとか、
暑い外には出ないで室内で過ごす、などといった、夏休み中の小学生の熱中症対策のようなことが、
社会人でもできればいいのですが、残念ながらそうもいきません。

 ニュース等で報道されている通り、体温を超えるような気温では、
通常の熱中症対策は講じていても、完全には防ぐことができないのが、今年の暑さのようです。

 まだ8月最終週も30度超の予想がでておりますので、いまいちど気を引き締めて、
熱中症対策を行っていきましょう。

 まずは、熱中症の症状と、従来の熱中症対策からおさらいです。(図は厚生労働省のHPより)

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/pdf/necchushoyobou/necchushoyobou.pdf

 熱中症対策としては、のどの渇きを感じなくても、こまめな水分補給をお願いします。
水分だけでなく、塩分、スポーツドリンクなどを補給しましょう。
事業場によっては、スポーツドリンクや水分、塩分などを、
夏の間は常備している会社も増えてきました。
こちらは、事業主の安全配慮義務ともいえそうです。

 そして、次は、労働者自身の健康配慮義務にあたるとも言えそうですが、
「睡眠をよく摂り、食事を摂る」ということが本当に大事だと感じます。
お客様先で熱中症が発生しているケースでは、あくまでわたくし津田の主観ですが、
やはりこの、”睡眠不足、体調不良”が引き金になっているケースが多いとかんじます。

 残業の上限規制で休日出勤や時間外労働が減り一緒の時間が減ったことや、
ハラスメント対策で「個の侵害」にならないようにプライベートな質問をしない、
といったこともあるかもしれませんが、
相対的に、以前と比べると、プライベートにあまり触れる機会が減ってきている、と感じます。

 いくらプライベートな時間の趣味とは言え、オンラインゲームや、
夜の飲み歩きが過ぎる、などの場合は、仕事に差し支えますので、
きちんと睡眠をとっているか、食事をしてから出勤しているか、
仕事を開始する際に、体調は万全かの確認をしましょう。(勇気をもって!)

 本年の暑さには、従来の対策に加えて、「身体を冷やす」工夫が絶対的に必要です。
水分・塩分をいくら摂取していても、摂った以上に汗で排出されてしまえば、
熱中症になる、ということを、今年はよく言われるようになりました。

 ファンが付いている作業着を見かけることも増えてきました。
お客様で購入し、従業員に配ったよ、と言っていただくお客様も増えてきました。
そこにもうひとつ使用の際には、冷却スプレーのように、身体をひやせるアイテムも、
追加すると効果的です。

 外気の熱風をファンで回してしまうことになるので、
一瞬、冷却スプレーで体を冷やしたり、保冷剤、冷感ジェルなどの身体を冷やせるアイテムがあると、
より、身体が暑くなるのを防ぐことができます。
ただし、冷却スプレーには、噴射剤ととして可燃性ガスが使われていますので、
火気を近づけない、車内や40度以上になる場所に放置しない、などの注意も必要です。

 そして、もうひとつ。
どんなに対策しても、完璧はありません。
自分自身が熱中症になるかもしれませんし、
職場の誰かが熱中症のような症状になることもあるかもしれません。熱中症っぽい人を見かけることもあるかもしれません。

そんなとき、どうしたらいいか?自信をもって、最適な行動がとれますか?

 熱中症が疑われる人を見かけた場合の主な応急処置をお知らせします。
(図は厚生労働省のHPより)

 

  ちなみに、各国の言葉で記載されたパンフレットもこちらに掲載されていますので、
外国籍の労働者の方が職場にいらっしゃる場合、症状や、応急処置を共有しておくことも、
大切です。

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/pdf/necchushoyobou/necchushoyobou.pdf

 まだまだ、暑い日が続きます。しっかり対策をとって、今年の夏も、乗り切りましょう!「ご安全に!」

この記事を書いている人 
-Writer-

津田千尋

社会保険労務士

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【略歴】千葉県千葉市出身。東京農工大学工学部生命工学科卒業。
卒業後は、理化学機器業界のとある輸入商社に入社し、国内外の商品の仕入・販売・営業・サポートまで幅広く経験。平成27年2月に浅山社会保険労務士事務所(現エフピオ)へ入社。

労務に関する相談対応、就業規則の策定、各種手続き業務、研修講師などを担当。

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