】11月は過重労働解消キャンペーン!労働基準監督署の調査が増える可能性大

厚生労働省では、「過労死等防止啓発月間」の一環として「過重労働解消キャンペーン」を11月に実施し、長時間労働の削減等の過重労働解消に向けた取組を行っています。 これに伴い、過重労働が行われる事業場などへ労働基準監督署の臨検が増える可能性があります。

主な施策内容

◆過重労働が行われている事業場などへの重点監督を実施。

 ア 監督の対象とする事業場等

   以下の事業場等に対して、重点監督を実施します。

  i   長時間にわたる過重な労働による過労死等に係る労災請求が行われた事業場等

   ii  労働基準監督署及びハローワークに寄せられた相談等から、離職率が極端に高いなど若者の 「使い捨て」が疑われる企業等

 イ 重点的に確認する事項

   i  時間外・休日労働が「時間外・休日労働に関する協定届」(いわゆる36協定) の範囲内であるか等

  ii  賃金不払残業が行われていないか

  iii 不適切な労働時間管理については、労働時間を適正に把握するよう指導

  iv 長時間労働者に対しては、医師による面接指導等、健康確保措置が確実に講じられるよう指導

 

ウ 書類送検    

   重大・悪質な違反が確認された場合は、送検し、公表します。

労働基準監督署の調査の種類と流れ

労働基準監督署の調査は、大きく分けて3つあります。1つ目は労災申請後、重大な事故の場合は災害調査を行います。2つ目は、労働基準監督署が計画的に対象企業を選定し行う定期監督(臨検調査)。3つ目は、従業員や退職者からの通報から調査が行われる申告監督です。どの調査でも、労働基準監督署は立ち入り調査もしくは労働基準監督署での呼び出し調査となります。立ち入り調査は何の前触れもなしに労働基準監督署がやって来ます。呼び出し調査は、事前に案内文が来ます。この調査で法令違反が見つかった場合は、文書指導で是正勧告が出されます。法違反でなくても会社として改善してほしい項目があれば、指導書が出されます。また、労災事故等の場合、機械等の使用停止命令を行われます。出られた文書指導に対して、是正改善報告を提出することで指導が終了になります。是正勧告を無視し続けた場合、書類送検し、事業場名を公表します。  今回の過重労働解消キャンペーンは、定期監督であることが多いです。今年は緊急事態宣言が明けたこともあり、調査が多くなることが予想されます。

指摘されるポイントは?最近のトレンドは労働時間の管理

法違反を指摘される事項として、最も多いのは労働時間の管理です。「長時間労働」と「健康管理」の観点から、より労働時間管理を見られることが多くなりました。労働時間に関しては、主に下記のような指摘を受ける可能性があります。

・労働時間の適正管理

・36協定の締結、届出の有無

・特別条項の適用時の手続き

・未払残業の有無

・長時間労働者に対する面接指導の実施 ・長時間労働の抑制策

労働時間管理は管理職の仕事!適正な労働時間管理のルール

労働時間の適正管理について、平成29年1月20日に「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」が出ました。近年の裁判内容が反映され、業務の準備時間、手待ち時間、研修等を労働時間とする考え方や自己申告制により労働時間を把握する場合の留意点が記載されています。

 労働時間の確認・記録の原則は下記2点です。

  ア.使用者が自ら現認することにより確認し、適正に記録すること

  イ.タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録すること

 ここでの労働時間管理のポイントは、自己申告制は原則ではない、ということです。紙やエクセルで始業終業時間を従業員自身で記載している場合、これは原則のやり方でありません。あくまでも上記アもしくはイが原則のやり方です。ですので、例外の自己申告制を取っている場合、是正勧告が入ります。ここ最近の是正勧告は、自己申告制で労働時間管理をしていた場合がほとんどです。  自己申告制で是正勧告が出た場合、直ちに改善しなければなりません。かといって、アの常に管理職が部下の時間を目で見て確認する、という方法は現実的ではありません。ですので、ほとんどの会社はイのタイムカードや勤怠システムを利用して、客観的な記録を取ります。最近では、クラウド版の勤怠システムを導入する企業が多いです。簡単に集計でき、給与計算にすぐ反映させることができるだけでなく、36協定の上限時間の管理、有給休暇管理も容易にできるものがほとんどです。エフピオでは、勤怠システムの導入支援も行っていますので、ご興味ある方はお問い合わせください。

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