【東京商工リサーチ掲載記事】人が集まらない!そんなときこそハローワークの求人を活用しませんか?
厚生労働省が発表した今年6月の有効求人倍率は1.61倍。好景気に沸いたバブル期の1.46倍を上回り、働く人が仕事を見つけやすい=企業にとっては人を採用しにくい状況となっています。
「応募をかけても集まらない」。いかにコストを掛けずに応募者を集めて良い人材を確保するのか。有料求人媒体に費用を掛け、広告代理店の方に全てお任せするのも一つの手ですが、まずは、無料求人媒体「ハローワーク」を徹底的に活用して人材を確保しませんか。
「ハローワークに求人を出しているけど応募が全く来ないから、活用なんてできっこない」というお声もあるかと思いますが、実際に、弊所の顧問先様もハローワークの求人のコツをマスターしてハローワークから多数の応募、採用まで出来ています。
求人広告を出す前にココだけは押さえておこう
まずは、求人票を出す前に、そもそもどんな人材を採用したいのか、我が社の求める人物像を書き出しましょう。
書き出し方法は4ステップ。
①我が社で活躍している社員3名(もしいない場合はお客様先で素敵だなと感じた社員)をピックアップし特徴を書き出す。
②3名の特徴を書き出す。(プライベートも分かる範囲で)
③社員全員に公開しないまでも関係者(管理職・面接担当者)と常に共有する。
④これだけは避けたい!という人物像も過去の経験から書き出しておくこと。
書き出しのコツは、できるだけ具体的に書くこと。その人の年齢・性別・仕事の能力や性格だけでなく、家族構成や趣味などプライベートのことまで想像して書き出すとよりベストです。人物像を書き出すことで、その人に響くキーワードが自然と出てきます。このキーワードが求人票を書くときのキーポイントになります。
求職者はココを見る!人材を引き寄せる求人票のポイント
採用力は、次の方程式で成り立つと考えます。「採用力=企業力×条件×採用活動」。企業力は企業のブランド力のこと。中小企業は大企業のようにブランド力をすぐに上げることは難しいです。条件は、給与や労働時間数、休日数のこと。これもすぐに給与を上げたり休日数を増やすことは現実的に難しいです。そこで、すぐに変えることができるのは採用活動です。採用活動は会社や求人内容をどう求職者に認知させるか、の競争です。求人票の工夫次第で、我が社の魅力を求職者に知ってもらうのは可能です。
求人票で重要なポイントは2つ。1つ目は、「職種」です。実は、この職種は一番求職者に見られている箇所。平成24年に独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査で、アイトラッキングの実験より、求人票で最も注目するのは職種と後述する仕事内容の上2行。給与額や時間数よりも職種の方が良く見られています。職種を書くポイントとしては、スマートフォンで検索されやすいように書くこと。次の4要素は必ず盛り込んでください。
①どこで働きたいのか(例)千葉市中央区 千葉駅近く
②働きたい業界・職種(例)カフェ 自動車整備
③勤務形態(例)正社員 パート シフト制
④自分のこだわり(例)未経験可 離職率低い
例えば、「作業員」ではなく、「小さくて軽い部品の検査・組立/未経験者歓迎/●●市」。「経理」ではなく、「経理事務【千葉駅徒歩1分】土日祝休み★残業なし」といったように、記号等を組み合わせて検索に引っ掛かりやすいキーワードを織り交ぜましょう。このキーワードが前述した人物像の書き出した際に役立ちます。
2つ目は、「仕事の内容」です。職種と同じく求職者が良く見る箇所です。仕事の内容は、上2行がすべて。ここにキーワードを散りばめることで、ハローワークの求人検索の際に検索に引っ掛かりやすくなります。残りの行は、仕事内容の詳細や一日に仕事の流れ、勤務条件や社風等を書くとより仕事の内容が伝わります。
最後は人と人。ハローワークに足を運んで情報をゲットすること
求人票のコツをお伝えしましたが、求人票を書いて提出して終わりにはしないでください。ハローワークには、無料の説明会イベント、求職者のマッチング制度等、活用できる仕組みが揃っています。この情報をゲットするためには、ハローワークに足を運ぶこと。職員さんと仲良くなり、有用な情報をゲットし、自社の採用活動に役立ててください。
本誌で伝えきれない求人票のコツは、P〇の弊所セミナーにてお話しいたします。ぜひご参加ください。
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