】7月に入りました。6.1報告(ロクイチ報告)の提出はお済ですか?

記事を作成している7月はじめ、例年この時期は人事担当者、社会保険労務士事務所は繁忙期と呼ばれる時期に突入しています。昨年1年間の労災保険料と雇用保険料を精緻に算出し前年度に収めた概算額の保険料を清算するための「確定保険料」の納付・申告、新年度の労災保険料と雇用保険料の概算額を納付するための申告を行う「年度更新」に加えて、1年間の社会保険料を決定する算定基礎届の提出という大切な書類の作成と申告の時期にあたります。どちらも7月10日(令和3年については、7月12日・月曜日)を期限とするものです。提出が終わって、ホッと一息つくころであります、この記事が配信されるころ、忘れてはいけないのは7月15日を期限とする、6.1報告(ロクイチ報告)です。この6.1報告、正式名は 高年齢者及び障害者雇用状況報告書 といいます。

特に、高年齢者雇用状況報告書は、本年4月1日より施行されている高年齢者雇用安定法の改正による70歳までの就業機会確保が努力義務となったことから、提出用紙のサイズが倍のA3サイズとなり、記載内容も増えていますので注意が必要です。

高年齢者雇用状況報告書

提出の対象となるのは、従業員31人以上規模の企業です。対象の会社には5月末頃に、ハローワークより緑色の封筒で企業宛てに封筒が届きます。高年齢者がいない企業であっても(高年齢者が0人であっても)、報告書の提出を行う必要があります。

 前述の高年齢者雇用安定法の改定の趣旨は、70歳までの高年齢者について、安定した雇用の確保と、就業機会を広げていくことを目指し、努力義務を求めるものです。

高年齢者が活躍できる環境整備を図るため、令和3年4月1日より定年年齢の引き上げ、定年制の廃止、継続雇用制度の導入のほか、以下の創業支援等措置が65歳以上の高年齢者就業確保措置の中に位置づけられました。

<創業支援等措置>

①70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入

②70歳まで継続的に以下の事業に従事できる制度の導入

a.事業主が自ら実施する社会貢献事業

b.事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業

※ なお、70歳までの定年年齢の引き上げや継続雇用制度の導入、定年制の廃止、創業支援等措置を総称して高年齢者就業確保措置といいます。

 ※ただし、70歳までの就業確保措置は「努力義務」であり、70歳までの定年の引上げ等を義務付けるものではありません。 今回の高年齢者雇用状況等報告書において「制度を実施していない・予定していない」と記載をして提出してもただちに罰則があるわけではありませんが、70歳まで継続的に高年齢者が就業できるようにそれぞれの企業で検討することが求められます。

【記載が追加された、高年齢者雇用状況報告書の一部】

障害者雇用状況報告書

提出の対象となるのは、従業員43.5人以上規模の企業です。この報告をしない場合や、虚偽の報告をした場合には、障害者雇用促進法の規程により、罰則(30万円以下の罰金)の対象となるので、提出を忘れないことに加えて、正しく報告をすることが大切です。前述の高年齢者雇用状況報告書と同じく、障害者の雇用人数が0人であっても、また障害者の雇用人数が法定雇用率を満たしている場合であっても、報告書の提出が必要です。

様式に大きな変更点はありませんが、令和3年3月1日から、民間企業の法定雇用率が2.3%となっているため、身体障害者、知的障害者又は精神障害者の不足数を算出する際に、昨年までとは異なり2.3%を用いて計算する点に注意が必要です。

 また、報告書記載の際に、常用雇用労働者、短時間労働者の人数を記載する必要があります。常用雇用労働者、短時間労働者の定義について記載しておきます。制度によって若干定義が異なりますので、健康保険の短時間労働者と混同しないように注意が必要です。

 常用雇用労働者とは、雇用契約の形式如何を問わず、1週間の所定労働時間が20時間以上の労働者であって、1年を超えて雇用される者(見込みを含みます。)をいいます。なお、1週間の所定労働時間が20時間未満の方については、障害者雇用率制度上の常用

雇用労働者の範囲には含まれません。  短時間労働者とは、常用雇用労働者のうち、1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満である者をいいます。

お問い合わせは、下記よりお願いいたします。

弊社の記事の無断転載を禁じます。なお、記事内容は掲載日施行の法律・情報に基づいております。本ウェブサイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。社会保険労務士法人エフピオ/株式会社エフピオは本ウェブサイトの利用ならびに閲覧によって生じたいかなる損害にも責任を負いかねます。