】~紛争にならない労務対応の「コツ」~<よつば総合法律事務所 弁護士 村岡 つばさ>

よつば総合法律事務所 弁護士の村岡つばさです。

今回は、残業代、解雇の分野につき、紛争にならない労務対応の「コツ」をピックアップしてみました。

◆残業代案件で非常に多いのが、「固定残業代」のトラブルです。

固定残業代とは、毎月定額で残業代を支給する(名称は様々です)ものですが、運用を間違えると、固定残業代の支払が無効とされ、会社にとって大きなダメージとなります。

固定残業代の運用で注意すべき点は多々ありますが、

①基本給に残業代を含むような仕組みになっていないか、

②雇用契約書に固定残業代の金額・趣旨が明示されているか、

③賃金規程に固定残業代の制度・趣旨が明示されているか、

④給与明細と上記②③が一致しているか、

⑤あまりにも長時間の残業を前提とした金額になっていないか(私見:45時間以上は注意が必要)

という点をまずはチェックしましょう。

なお、昨年「国際自動車事件」という重要な判例が出たため、

⑥歩合の金額と残業代が連動する仕組みになっていないかという点もチェックが必要です。

◆残念なことに、現在のわが国の労働法制では、解雇のハードルは非常に高いのが実情です。

特に、「能力不足」「協調性不足」の従業員の解雇は、より困難です。

会社側の代理人として、「なぜこの事案で解雇が認められないのか?」と思うことは多々ありますが、上記実情を踏まえ、「リスクの少ない方法」での退職をまずは検討すべきです。

解雇と似て非なる概念として、「退職勧奨」というものがあります。

退職勧奨は、労働者に退職を「勧める」ものであり、解雇ではありません。「明日から来なくて良い」というのは解雇ですが、「会社としては辞めて欲しいと思っている。辞めて貰えないか」というのは退職勧奨です。

ただし、労働者がこれに応じない場合に、執拗に退職勧奨を迫ると、実質的な解雇として扱われることもあります。

退職勧奨に労働者が応じれば、それは一方的な解雇ではなく、合意による退職であるため、紛争リスクはググっと下がります。勿論、退職勧奨の進め方には注意が必要ですが、多くの事案では、解雇ではなく退職勧奨を行う方が望ましいという印象です。

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村岡 つばさ
よつば総合法律事務所
弁護士
【略歴】
埼玉県戸田市にて出生
私立鎌倉学園中学校/ 高等学校卒業
早稲田大学法学部卒業 慶應義塾大学法科大学院卒業
司法試験合格後よつば総合法律事務所へ入所。
企業法務を積極的に取り組み、特に労務分野に明るく、
千葉県社労士会で講演活動を行うなど精力的に活躍中。

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